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看護計画の立て方|目標設定からOP・TP・EPの書き方まで

鈴木明子(看護師8年目・実習指導経験)

鈴木明子(看護師8年目・実習指導経験)

看護計画とは

看護計画は看護診断に基づいて目標と介入方法を設定したものです:

  • 何を目指すか(目標)
  • 何を観察するか(O-P)
  • どんなケアをするか(T-P)
  • 何を指導するか(E-P)

看護計画の構成

基本構成

  1. 看護診断:看護問題
  2. 長期目標:最終的に達成したい状態
  3. 短期目標:段階的な目標
  4. 看護計画:O-P, T-P, E-P
  5. 評価日:目標達成を評価する日

目標設定の方法

長期目標

  • 退院時、または実習終了時に達成したい状態
  • 看護診断が解決された状態
  • 期間:1〜2週間程度

短期目標

  • 長期目標に向けた段階的な目標
  • 毎日〜1週間で達成可能な内容
  • 具体的、測定可能

目標の書き方

主語は患者さんにする:

  • ×「褥瘡を予防する」(看護師が主語)
  • ○「褥瘡が発生しない」(患者が主語)

具体的に書く

  • ×「水分が摂れる」
  • ○「1日1,500mLの水分が摂取できる」

期限を入れる

  • ○「3日後までに〜できる」
  • ○「退院時までに〜できる」

目標設定の例

看護診断:非効果的気道浄化

  • 長期目標:退院時、喀痰を自力で喀出でき、呼吸状態が安定している
  • 短期目標:3日後までに、湿性咳嗽が減少し、SpO2 96%以上を維持できる

O-P(観察計画)の書き方

O-Pとは

Observation Plan:何を観察するかを記載。

O-Pに含める内容

  • バイタルサイン
  • 症状の観察項目
  • 検査データ
  • 患者さんの反応
  • 観察の頻度

O-Pの例

看護診断:非効果的気道浄化

  • 呼吸状態(呼吸数、呼吸音、SpO2)を4検で観察
  • 喀痰の性状(量、色、粘稠度)
  • 咳嗽の頻度、湿性or乾性
  • 胸部X線所見の確認
  • 水分摂取量
  • 発熱の有無

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T-P(ケア計画)の書き方

T-Pとは

Treatment Plan:どんなケアを行うかを記載。

T-Pに含める内容

  • 具体的なケア内容
  • ケアの方法
  • 頻度、タイミング
  • 注意点

T-Pの例

看護診断:非効果的気道浄化

  • 体位ドレナージを実施(1日2回、10時と14時)
  • ネブライザー吸入の介助(指示に基づき)
  • 水分摂取を促す(1,500mL/日を目標)
  • 加湿器を使用し、室内湿度50〜60%を維持
  • 深呼吸・咳嗽の促し
  • 口腔ケアの実施(1日3回)
  • 安楽な体位の調整(セミファウラー位)

E-P(教育計画)の書き方

E-Pとは

Education Plan:何を指導するかを記載。

E-Pに含める内容

  • 指導内容
  • 指導方法(口頭、パンフレット等)
  • 指導対象(患者、家族)

E-Pの例

看護診断:非効果的気道浄化

  • 効果的な咳嗽方法を指導
  • 水分摂取の重要性を説明
  • 禁煙の必要性を説明(喫煙者の場合)
  • 退院後の感染予防(手洗い、うがい)を指導
  • 症状悪化時の受診基準を説明

よく使う看護計画の例

褥瘡リスク状態

目標:入院中、褥瘡が発生しない

O-P

  • 皮膚の状態を毎日観察(発赤、浮腫、湿潤)
  • 好発部位(仙骨部、踵部)を重点的に観察
  • 栄養状態(アルブミン値、食事摂取量)
  • 活動量、体位変換の状況

T-P

  • 2時間ごとの体位変換
  • エアマットの使用
  • 皮膚の清潔保持、保湿
  • 栄養状態の改善(栄養士と連携)

E-P

  • 体位変換の必要性を説明
  • 皮膚の観察方法を指導(家族含む)

転倒リスク状態

目標:入院中、転倒・転落が起こらない

O-P

  • 歩行状態、バランス能力
  • 筋力、関節可動域
  • 意識レベル、認知機能
  • 服用薬(睡眠薬、降圧薬など)
  • 排泄パターン

T-P

  • ベッド柵の使用
  • ナースコールを手元に配置
  • 履物の確認(滑りにくいもの)
  • 環境整備(床に物を置かない)
  • 夜間のトイレ誘導
  • 離床センサーの使用(必要時)

E-P

  • 転倒の危険性を説明
  • ナースコールの使用を指導
  • ゆっくり立ち上がることを指導

看護計画立案のポイント

1. 個別性を意識する

  • 患者さんの生活背景
  • 価値観、希望
  • 家族の状況

2. 実行可能な計画にする

  • 人員、時間を考慮
  • 現実的な内容

3. 根拠を持つ

  • なぜその介入が必要か
  • エビデンスに基づく

4. 評価しやすくする

  • 具体的、測定可能な目標
  • 評価日を設定

まとめ

看護計画の立て方のポイント:

  1. 目標は患者が主語:達成したい状態を具体的に
  2. O-P:何を観察するか
  3. T-P:どんなケアをするか
  4. E-P:何を指導するか
  5. 個別性:患者さんに合わせた計画
  6. 評価・修正:計画は随時見直す

看護計画は看護過程の重要なステップです。アセスメントと看護診断に基づいて、適切な計画を立てましょう。

看護過程全体については看護過程の進め方も参考にしてください。

よくある質問

QOPとTPとEPの違いは何ですか?

O-P(Observation Plan)は観察計画で何を観察するか、T-P(Treatment Plan)はケア計画でどんなケアを行うか、E-P(Education Plan)は教育計画で何を指導するかを記載します。

Q目標が思いつきません。

看護診断(問題)の裏返しが目標になります。例えば「皮膚統合性障害リスク状態」なら、目標は「褥瘡が発生しない」や「皮膚の状態が維持される」となります。患者さんの状態に合わせて具体的に設定しましょう。

Q看護計画はいつ修正しますか?

目標が達成できなかったとき、患者さんの状態が変化したとき、計画が効果的でないと判断したときに修正します。毎日の評価を通じて、必要に応じて修正しましょう。

Q個別性のある計画を立てるにはどうすればいいですか?

患者さんの生活背景、価値観、希望を考慮することが大切です。同じ看護診断でも、患者さんによって目標や介入方法は異なります。アセスメントで得た情報を活かしましょう。

鈴木明子(看護師8年目・実習指導経験)

鈴木明子(看護師8年目・実習指導経験)

執筆者

看護学生の学習をサポートするため、実体験に基づいた情報を発信しています。

看護師免許

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