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実習レポートの書き方|看護学生のためのレポート完全攻略

松本愛子(看護師・実習指導者)

松本愛子(看護師・実習指導者)

実習レポートの種類

看護実習では、様々な種類のレポートを書く機会があります:

  • 事前学習レポート:実習前に疾患や看護について調べる
  • 日々の振り返りレポート:毎日の学びを記録
  • 事例レポート:受け持ち患者さんの看護過程
  • 最終レポート:実習全体の振り返り

それぞれの書き方のポイントを解説します。

事前学習レポートの書き方

目的

実習に臨む前に、必要な知識を整理し、予習しておくためのレポートです。

構成例

  1. 疾患の病態生理:原因、メカニズム、症状
  2. 治療法:薬物療法、手術、リハビリなど
  3. 看護のポイント:観察項目、ケア、注意点
  4. 参考文献:教科書、論文など

書き方のコツ

  • 教科書だけでなく、最新のガイドラインも参照
  • 実習で使えるよう、観察項目を具体的に
  • 自分の言葉でまとめる(コピペ厳禁)

日々の振り返りレポートの書き方

構成例

  1. 今日の目標:何を学ぼうとしたか
  2. 実施したこと:具体的な行動
  3. 学んだこと・気づき:考察
  4. 明日の目標:次に活かすこと

具体例

【今日の目標】

清拭を通じて、患者さんとコミュニケーションを図りながら皮膚の状態を観察する。

【実施したこと】

A氏(70代、脳梗塞)の清拭を実施した。顔→上肢→胸部→腹部→背部→下肢の順に行い、皮膚の状態を観察しながらタオルで拭いた。「気持ちいい」と言ってくださり、会話も弾んだ。仙骨部に発赤を発見し、指導者に報告した。

【学んだこと・気づき】

清拭は単なる清潔保持だけでなく、皮膚の観察やコミュニケーションの機会にもなることを学んだ。A氏は普段あまり話さない方だが、清拭中は「昔は農業をしていた」など、生活歴を話してくださった。日常のケアを通じて信頼関係を築くことの大切さを実感した。また、臥床中の患者さんには褥瘡のリスクがあることを再認識し、予防のために体位変換の重要性を学んだ。

【明日の目標】

褥瘡予防について学習し、体位変換の際に除圧のポイントを意識して実施する。

書き方のコツ

  • 具体的に書く:「勉強になった」ではなく、何がどう勉強になったか
  • 考察を入れる:事実の羅列ではなく、自分の考えを
  • 次につなげる:学びを明日に活かす視点

事例レポート(看護過程)の書き方

構成

  1. 患者紹介:基本情報、疾患、入院経過
  2. 情報収集:S情報、O情報
  3. アセスメント:ゴードンの11の機能的健康パターンなど
  4. 看護診断:問題の明確化
  5. 看護計画:目標と具体的な介入
  6. 実施・評価:行ったことと結果
  7. 考察:学びと課題

詳しくは、看護過程の書き方を参照してください。

患者紹介の書き方

【患者紹介】

A氏、70代男性。診断名:脳梗塞(左中大脳動脈領域)。X年X月X日、自宅で右半身の脱力を自覚し、救急搬送。t-PA療法施行後、回復期リハビリ病棟に転棟。現在、右片麻痺(Brunnstrom stage 上肢III、下肢IV)、軽度の失語症あり。ADLは車椅子移乗に一部介助を要する。リハビリへの意欲は高く、「早く家に帰りたい」と話されている。

考察の書き方

考察では以下の点を含めましょう:

  • この患者さんから学んだこと
  • うまくいったこと、うまくいかなかったこと
  • 今後の課題
  • 自分の看護観の変化

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最終レポートの書き方

構成例

  1. 実習目標の達成度:目標に対してどこまで達成できたか
  2. 学んだこと:知識、技術、態度の面から
  3. 印象に残った場面:具体的なエピソード
  4. 自己の課題:今後取り組むべきこと
  5. 看護観の変化:実習を通じて考えが変わったこと

書き方のコツ

  • 抽象的にならない:具体的なエピソードを必ず入れる
  • 自分の言葉で:感じたこと、考えたことを素直に
  • 成長を示す:実習前と後での変化を書く

評価されるレポートのポイント

1. 具体性

「患者さんとコミュニケーションがとれた」ではなく、どんな会話をして、何を感じたかを具体的に。

2. 考察の深さ

事実の羅列ではなく、「なぜそうなったか」「自分はどう考えるか」を書く。

3. 根拠に基づいた記述

「〜だと思う」だけでなく、教科書や文献を根拠に記述する。

4. 今後への展望

学んだことを今後どう活かすかまで書く。

5. 読みやすさ

誤字脱字なし、論理的な構成、適切な段落分け。

よくある失敗と対策

失敗1:抽象的すぎる

NG:「コミュニケーションの大切さを学んだ」

OK:「A氏との会話の中で、傾聴することで患者さんの不安が軽減されることを学んだ。特に、手術前日に『怖い』と言われた際、黙って手を握ることで安心していただけた経験が印象的だった」

失敗2:事実の羅列になっている

NG:「バイタル測定、清拭、食事介助を行った」

OK:「バイタル測定では、いつもより脈拍が速いことに気づいた。患者さんに尋ねると、検査への不安を話してくださった。数値だけでなく、患者さんの表情や訴えにも注意を払う必要性を学んだ」

失敗3:個人情報の記載

患者さんの個人情報は絶対に記載しない。氏名はA氏、年齢は「70代」のように。

失敗4:提出期限ギリギリ

余裕を持って書き、見直す時間を確保する。

レポートを効率よく書くコツ

1. メモを取る習慣

実習中に気づいたことは、すぐにメモ。帰宅後に思い出せなくなる前に。

2. テンプレートを作る

レポートの構成を決めておき、当てはめていく。

3. 先に骨子を作る

いきなり書き始めず、何を書くか箇条書きで整理してから。

4. 音声入力を活用

スマホの音声入力で下書きを作成、後から整える。

5. 添削を受ける

友人や先輩に読んでもらい、改善点を見つける。

実習記録全般については、実習記録の書き方も参照してください。

まとめ

実習レポートで大切なポイント:

  1. 具体的なエピソードを必ず入れる
  2. 考察・学びを自分の言葉で書く
  3. 今後の課題を明確にする
  4. 根拠に基づいた記述を心がける
  5. 個人情報に注意する

レポートは「書かされるもの」ではなく、「自分の学びを整理するもの」です。前向きに取り組むことで、実習での学びがより深まります。

実習のメンタルケアについては、実習のメンタルケアも参考にしてください。

よくある質問

Q実習レポートはいつ書くべきですか?

できるだけその日のうちに書くことをおすすめします。時間が経つと記憶が曖昧になり、具体的なエピソードが書けなくなります。帰宅後すぐに30分程度でメモを作成し、週末にまとめて清書する方法も効果的です。

Qレポートの文字数はどれくらい書けばいいですか?

指定がある場合はそれに従いますが、一般的には1,000〜2,000字程度が目安です。ただし、文字数を埋めることよりも、内容の質を重視しましょう。具体的なエピソードと自分の学び・考察が含まれていることが大切です。

Qレポートの評価ポイントは何ですか?

①具体的なエピソードが書かれているか、②自分の考察・学びが書かれているか、③今後の課題や目標が明確か、④論理的な構成になっているか、⑤誤字脱字・文法ミスがないか、などが評価されます。

Q患者さんの個人情報はどう書けばいいですか?

個人が特定できる情報は記載しません。氏名はA氏やB氏と表記し、年齢は60代のように概数で、病名は「〇〇疾患」などと書きます。病棟名や主治医名も記載しないのが一般的です。学校のガイドラインを確認してください。

松本愛子(看護師・実習指導者)

松本愛子(看護師・実習指導者)

執筆者

看護学生の学習をサポートするため、実体験に基づいた情報を発信しています。

看護師免許

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