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【実習記録】通る書き方のコツ5選|書き直し激減

山田花子(3年目ナース)

山田花子(3年目ナース)

更新: 1年前

記録が「通らない」地獄

実習で一番つらかったのは、記録の書き直しでした。

毎日23時までかけて書いた記録が、翌朝真っ赤になって返ってくる

「アセスメントが浅い」
「根拠がない」
「患者さんの個別性が見えない」

何が悪いのかわからない。でも書き直さないと実習が進まない。

私は実習記録で何十回も書き直しをさせられました。でも、その経験から「通る書き方」がわかるようになりました。

この記事では、私の失敗と、そこから学んだ書き方のコツを共有します。実習前の準備については実習準備チェックリストも参考にしてください。

失敗①:教科書をコピペしていた

何をやっていたか

アセスメントを書く時、教科書の文章をそのまま引用していた。

「糖尿病患者は血糖コントロールが重要である。高血糖が持続すると合併症のリスクが高まる。」

これ、教科書に書いてあることをそのまま写しただけ

なぜダメだったか

指導者からのコメント:

「これは教科書の内容であって、〇〇さん(患者さん)のアセスメントではありません」

「この患者さんの場合はどうなのか」が書けていなかった。

学んだ書き方

教科書の知識を「この患者さんの場合」に落とし込む。

Before:「糖尿病患者は血糖コントロールが重要である」

After:「Aさん(78歳)はHbA1c 8.2%と血糖コントロールが不良であり、認知機能の低下から服薬管理が困難な状況にある。そのため、家族の協力を得た服薬管理と、低血糖症状の早期発見が必要と考える」

失敗②:「思う」「考えられる」で逃げていた

何をやっていたか

自信がないから、全部の文末を曖昧にしていた。

「〜だと思われる」
「〜の可能性が考えられる」
「〜かもしれない」

なぜダメだったか

指導者からのコメント:

「で、結局どうなの?あなたの判断は?」

曖昧な表現ばかりだと、アセスメントになっていない

学んだ書き方

根拠を示して、言い切る。

Before:「脱水の可能性が考えられる」

After:「尿量減少(400ml/日)、皮膚の乾燥、口渇の訴えから、脱水状態にあると判断する」

根拠となるデータを示せば、言い切っても大丈夫。

失敗③:関連図がただの「線つなぎ」だった

何をやっていたか

疾患の病態生理を矢印でつないだだけの関連図。

「糖尿病 → 高血糖 → 合併症」みたいに、教科書通りの流れを書いただけ

なぜダメだったか

指導者からのコメント:

「これ、Aさんじゃなくても同じ図になりますよね」

患者さんの個別性がない

学んだ書き方

関連図に「この患者さん特有の情報」を入れる。

  • 年齢、家族構成、職業、生活背景
  • 患者さんの発言(「甘いものがやめられない」など)
  • 実際の検査データ
  • 現在の具体的な症状

関連図を見た人が「この患者さんのことだ」とわかるものにする。解剖生理の知識を深めたい方は解剖生理の覚え方も参照してください。

失敗④:看護計画が「一般論」だった

何をやっていたか

看護計画の目標が抽象的すぎた。

「血糖コントロールができる」
「安全に過ごせる」

なぜダメだったか

指導者からのコメント:

「いつまでに?どの程度?評価はどうするの?」

具体性がないと、達成できたかどうか評価できない

学んだ書き方

目標は「いつまでに」「何が」「どうなる」を具体的に。

Before:「血糖コントロールができる」

After:「実習期間中に、患者自身が食前の血糖測定を一人で実施できる」

実習と勉強の両立、大変だよね

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失敗⑤:SOAPが「日記」になっていた

何をやっていたか

SOAPの「S」に、患者さんが話したことを全部書いていた。

「S:今日は天気がいいね。昨日は孫が来たんだよ。ご飯はおいしかったよ。足がだるいかな。」

なぜダメだったか

看護問題に関係ない情報ばかりで、肝心なことがわからない。

学んだ書き方

SOAPは「その看護問題に関連する情報」だけを書く。

看護問題が「#1 転倒リスク」なら:

S:「足がだるい」「夜中にトイレに起きた」

O:歩行時のふらつきあり、夜間排尿2回

A:下肢倦怠感と夜間頻尿により、夜間の転倒リスクが高い

P:夜間のポータブルトイレ使用を提案する

記録を通すためのチェックリスト

提出前に、このリストでチェックしてみてください。

  • □ 「この患者さんの場合」が書けているか
  • □ 根拠(データ、患者の発言)を示しているか
  • □ 曖昧な表現(思う、考えられる)を多用していないか
  • □ 目標は具体的か(いつまでに、何が、どうなる)
  • □ SOAPは看護問題に関連した情報だけか
  • □ 教科書のコピペになっていないか

最後に伝えたいこと

記録が通らないのは、あなたの能力が低いからじゃない。書き方のコツを知らないだけ。

私も何十回も書き直しました。でも、コツがわかれば一発で通るようになる。

この記事が、あなたの実習記録の助けになれば嬉しいです。実習で失敗して落ち込んだときは実習の失敗談も読んでみてください。一人じゃないと思えるはずです。

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参考文献

  • 任和子 編『根拠と事故防止からみた基礎・臨床看護技術』医学書院、2021年
  • 茂野香おる 他『系統看護学講座 専門分野I 基礎看護学[2] 基礎看護技術I』医学書院、2022年
  • 日本看護科学学会『看護学学術用語』

よくある質問

Qアセスメントと関連図、どっちを先に書くべき?

情報収集→アセスメント→関連図の順がおすすめです。アセスメントで患者さんの問題を整理してから、関連図で視覚化するとスムーズです。ただし、関連図を書きながらアセスメントを深める人もいるので、自分に合った順番を見つけてください。

Q記録にどれくらい時間をかけるべき?

理想は2〜3時間以内です。それ以上かかっているなら、情報収集の段階で何を書くか決めておく、テンプレートを作っておく、などの効率化が必要かもしれません。睡眠時間を削ってまで記録に時間をかけると、翌日の実習に影響が出ます。

Q指導者に「根拠がない」と言われたときはどうする?

根拠とは、患者さんの検査データ、バイタルサイン、発言、観察した症状などの客観的な情報です。「〇〇だと判断する」と書く前に、「なぜそう判断したのか」を具体的なデータで示しましょう。教科書の一般論ではなく、目の前の患者さんの情報を使うことがポイントです。

QSOAP記録のO(客観的データ)には何を書けばいい?

Oには、あなたが実際に観察・測定した情報を書きます。バイタルサイン、表情、皮膚の状態、歩行の様子、食事摂取量など、五感で捉えた情報や数値データです。患者さんの発言はS(主観的データ)に分類します。

山田花子(3年目ナース)

山田花子(3年目ナース)

執筆者

実習指導も担当する3年目看護師。学生時代の苦労を忘れず、実践的なアドバイスを心がけています。

看護師免許実習指導担当内科病棟勤務3年目

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