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SOAP記録の書き方|看護記録を効率よく書くコツ

松本恵理(看護師7年目・記録指導経験)

松本恵理(看護師7年目・記録指導経験)

SOAPとは

SOAPは問題解決型の看護記録形式です:

  • S(Subjective):主観的情報
  • O(Objective):客観的情報
  • A(Assessment):アセスメント
  • P(Plan):計画

この形式で書くことで、情報が整理され、他のスタッフにも伝わりやすくなります。

S(主観的情報)の書き方

Sに書く内容

  • 患者さんが話した言葉
  • 訴え、症状の表現
  • 気持ち、感情
  • 家族からの情報

書き方のポイント

  • 「」で囲む:患者さんの言葉をそのまま記載
  • 簡潔に:要点を絞る
  • 主語を明確に:誰の発言か分かるように

S の例文

  • 「昨夜は痛くて3回目が覚めました」
  • 「少し食欲が出てきました」
  • 「退院後の生活が不安です」
  • 「熱っぽい感じがします」
  • 家族より「夜中に何度も起きていた」との情報あり

NGな書き方

  • ×「患者は痛いと言っていた」→ ○「痛いです」
  • ×「食欲がないようだ」→ ○「食べたくない」

O(客観的情報)の書き方

Oに書く内容

  • バイタルサイン
  • 観察した事実
  • 検査データ
  • 測定値
  • 行った処置・ケア

書き方のポイント

  • 数値で表す:具体的に
  • 事実のみ:解釈を入れない
  • 観察したことを具体的に

O の例文

  • BT 37.2℃、P 78/分、BP 124/76mmHg、SpO2 98%
  • 顔色良好、表情穏やか
  • 創部発赤なし、浸出液少量
  • 昼食 主食10割、副食8割摂取
  • 歩行時ふらつきなし、自立歩行可能
  • 排尿5回/日、排便1回/日(普通便)

NGな書き方

  • ×「熱がある」→ ○「BT 38.2℃」
  • ×「食事を少し食べた」→ ○「主食5割摂取」
  • ×「元気そう」→ ○「表情明るく、自発的な発言あり」

A(アセスメント)の書き方

Aに書く内容

  • SとOの情報の分析・解釈
  • なぜそうなっているのかの考察
  • 今後の予測
  • 看護問題の評価

書き方のポイント

  • 根拠を示す:SとOを踏まえて
  • 知識と結びつける:なぜそう考えるか
  • 今後の見通し:改善傾向か、悪化傾向か

アセスメントの思考プロセス

  1. SとOの情報を確認
  2. 正常・異常を判断
  3. なぜそうなっているか考える
  4. 今後どうなるか予測
  5. 看護の方向性を考える

A の例文

  • 「BT 37.2℃と微熱があり、創部の発赤もないことから、術後の炎症反応と考えられる。明日以降、解熱傾向であれば問題ないと思われる」
  • 「昼食摂取量が8割に改善しており、嘔気の訴えもないことから、消化器症状は軽減傾向にあると考えられる」
  • 「夜間の中途覚醒が3回あり、疼痛が睡眠を妨げている可能性がある。鎮痛剤の効果を確認する必要がある」
  • 「退院後の生活について不安の訴えがあり、具体的な指導が必要と考えられる」

よく使う表現

  • 「〜と考えられる」
  • 「〜の可能性がある」
  • 「〜傾向にある」
  • 「〜が示唆される」
  • 「〜の影響と思われる」

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P(計画)の書き方

Pに書く内容

  • 今後の看護計画
  • 具体的なケア内容
  • 観察項目
  • 医師への報告事項

書き方のポイント

  • 具体的に:何をするか明確に
  • 実行可能な内容
  • 優先順位をつける

P の例文

  • 引き続きバイタルサイン測定を継続(4検)
  • 疼痛時は鎮痛剤使用を検討、効果を観察
  • 水分摂取を促し、1,500mL/日を目標とする
  • 明日退院指導を実施予定
  • 創部の観察を継続、発赤・腫脹出現時は医師に報告
  • リハビリスタッフと歩行訓練について相談

SOAP記録の具体例

例1:術後1日目の患者

S:「傷が痛くて動くのがつらいです」「昨夜は2時間おきに目が覚めました」

O:BT 37.4℃、P 82/分、BP 132/78mmHg。創部ガーゼ少量血性浸出液あり、発赤なし。NRS 5/10(安静時)、7/10(体動時)。昼食5割摂取。自力での体位変換困難。

A:術後1日目であり、創部痛が強く、体動時に増強している。疼痛により睡眠が妨げられ、食事摂取量も低下している。疼痛コントロールが不十分であり、鎮痛剤の追加を検討する必要がある。

P:①定時の鎮痛剤に加え、体動前の追加投与を医師に相談 ②安楽な体位の工夫 ③早期離床に向け、疼痛軽減後に端座位から開始 ④夜間の睡眠状況を観察

例2:糖尿病教育入院の患者

S:「自己注射は何となくできるようになりました」「退院後、ちゃんとできるか心配です」

O:自己注射手技:手順は概ね正しいが、注射部位の選択に迷いあり。血糖値:朝食前142mg/dL、昼食前168mg/dL。パンフレットを見ながら復習している様子あり。

A:自己注射の手技は習得しつつあるが、注射部位のローテーションについて理解が不十分。退院後の自己管理に不安を感じており、退院前に再度指導が必要。血糖コントロールは改善傾向。

P:①注射部位のローテーションについて再指導 ②退院後の生活をイメージした実践練習 ③不安の傾聴と具体的な対処法の提示 ④退院後の外来フォロー体制を説明

よくある間違いと対策

間違い1:SとOが混在

対策:患者の言葉(S)と観察事実(O)を明確に分ける

間違い2:Oに解釈を入れる

×「苦しそうな表情」→ ○「眉間にしわ、口で呼吸」

間違い3:Aが「〜だった」で終わる

対策:SとOの羅列ではなく、分析・解釈を書く

間違い4:Pが抽象的

×「経過観察」→ ○「バイタル4検継続、38℃以上で医師に報告」

効率よく書くコツ

1. ケア中にメモを取る

  • 患者さんの言葉をメモ
  • バイタルサイン、観察事項を記録
  • 後から思い出すのは大変

2. テンプレートを作る

  • よく書く項目をフォーマット化
  • バイタルの書き方を統一

3. すぐに書く

  • 後回しにしない
  • 記憶が新しいうちに

4. 簡潔に書く

  • 長文は避ける
  • 要点を絞る

まとめ

SOAP記録の書き方のポイント:

  1. S:患者さんの言葉を「」で記載
  2. O:観察・測定した事実を数値で
  3. A:SとOを分析・解釈、今後の予測
  4. P:具体的な看護計画
  5. SとOを明確に分ける
  6. メモを活用して効率よく

SOAP記録は慣れが必要です。繰り返し書くことで、スムーズに書けるようになります。

実習記録全般については実習記録の書き方も参考にしてください。

よくある質問

QSOAPとは何ですか?

SOAPは看護記録の形式の一つで、S(主観的情報)、O(客観的情報)、A(アセスメント)、P(計画)の頭文字を取ったものです。問題解決型の記録方法で、情報を整理しやすく、他のスタッフにも伝わりやすい特徴があります。

QSとOの違いが分かりません。

S(主観的情報)は患者さんが話した内容や訴え、O(客観的情報)は観察や測定で得られた事実です。例えば「頭が痛い」という患者さんの言葉はS、体温37.8℃という測定値はOになります。

Qアセスメント(A)が書けません。

アセスメントは、SとOの情報をもとに「なぜそうなっているのか」「今後どうなる可能性があるか」を考察することです。知識と情報を結びつけ、患者さんの状態を分析・解釈しましょう。慣れるまでは「〜と考えられる」「〜の可能性がある」という表現を使うと書きやすいです。

QSOAP記録を早く書くコツはありますか?

①ケア中にメモを取る ②テンプレートを作っておく ③よく使う表現を覚える ④後回しにせずすぐ書く、が時間短縮のコツです。また、SとOは事実を簡潔に、Aは要点を絞って書くことも大切です。

松本恵理(看護師7年目・記録指導経験)

松本恵理(看護師7年目・記録指導経験)

執筆者

看護学生の学習をサポートするため、実体験に基づいた情報を発信しています。

看護師免許

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