実習でコミュニケーションが大切な理由
実習はコミュニケーション力を磨く絶好の機会です。
看護師の仕事の多くは、コミュニケーションによって成り立っています:
- 患者さんとの信頼関係構築
- 医療チームとの情報共有
- 家族への説明・支援
実習中にコミュニケーション力を身につけることで、就職後もスムーズに働けるようになります。
患者さんとのコミュニケーション
基本の姿勢
- 笑顔:緊張していても笑顔を心がける
- 目線:患者さんと同じ高さで話す
- 声のトーン:明るく、聞き取りやすい声で
- 傾聴:話を遮らず、しっかり聴く
会話の始め方
挨拶と自己紹介:
「おはようございます。〇〇学校から実習に来ました△△です。今日から〇日間、担当させていただきます。よろしくお願いします。」
体調の確認:
「今日のお加減はいかがですか?」
「昨晩はよく眠れましたか?」
「お食事は召し上がれましたか?」
会話を続けるコツ
- 開かれた質問:「はい/いいえ」で終わらない質問をする
- 共感:「それは大変でしたね」と気持ちに寄り添う
- 相槌:「そうなんですね」「なるほど」と反応する
- 沈黙を恐れない:そばにいるだけでも意味がある
話題の例
| 良い話題 | 避けるべき話題 |
|---|---|
| 天気、季節の話 | 政治、宗教 |
| 趣味、好きなこと | 他の患者さんの話 |
| ご家族の話(様子を見て) | 病気の詳しい予後 |
| 昔の思い出 | 費用、お金の話 |
難しい場面への対応
患者さんが話してくれないとき:
- 無理に話そうとしない
- ケアを通じて関係を築く
- 「何かあれば声をかけてください」と伝える
患者さんが怒っているとき:
- まず落ち着いて話を聴く
- 言い訳せず、共感を示す
- すぐに指導者に報告する
患者さんが泣いているとき:
- そばにいる
- 必要に応じてティッシュを渡す
- 「つらいですね」と共感する
- 無理に話を聞き出さない
看護師への報告
SBARで報告する
報告はSBAR形式で行うと分かりやすいです:
- S(Situation):現在の状況
- B(Background):背景情報
- A(Assessment):自分のアセスメント
- R(Recommendation):提案・依頼
報告例:
「〇〇さんの血圧が150/95mmHgと高めです(S)。普段は120/80mmHg程度で、今朝から頭が重いとおっしゃっています(B)。血圧上昇と頭重感があり、経過観察が必要かと思います(A)。このまま様子を見てよいでしょうか(R)」
報告のタイミング
- すぐに報告:バイタルサインの異常、患者さんの急変、転倒・転落
- 適宜報告:ケアの実施状況、患者さんの訴え
- まとめて報告:日常的な観察内容
報告前の準備
- 報告内容をメモにまとめる
- 数値はメモを見て正確に伝える
- 「今お時間よろしいですか」と確認
- 結論から話す
指導者との関係構築
基本姿勢
- 挨拶:元気よく、目を見て
- 感謝:「ありがとうございます」を忘れずに
- 素直さ:指導を受け入れる姿勢
- メモ:教わったことを書き留める
質問の仕方
- まず自分で調べる・考える
- 質問を具体的に整理する
- 忙しくないタイミングを見計らう
- 「お忙しいところすみません」と前置き
- 教えてもらったらお礼を言う
良い質問の例:
「〇〇について教科書で調べたのですが、△△の部分が分かりませんでした。教えていただけますか?」
怖い指導者への対応
- 指導の内容に集中する(感情ではなく)
- メモを取り、同じ質問をしない
- 感謝を伝える
- 他の相談できる先輩を見つける